【宅建業法64条の9により保証協会に納付された分担金の返還請求権について被転付適格があるか】

2月25日分です。

先日、宅建業法について勉強する機会があったので、宅建業法関連の判例をLEX/DBで調べていたら見つけました。民事執行法及び宅建士の業務についての理解が進みました。

 

【前提】

 被転付債権は執行債権と即時に決済できる必要があり、即時決済可能性のない債権は、民事執行法159条1項にいう券面額を欠き被転付適格を有しない。

宅建業法64条の9により保証協会に納付された分担金の返還請求権について被転付適格があるか】【東京高判H26.4.24】

 宅建業者の保証協会に対する分担金返還請求権は、宅建業者が保証協会に分担金を納付した時に、納付した額に相当する金額の債権として発生し、ただその弁済期が不確定期限とされているにすぎない。

 そのため、分担金返還請求権は転付命令の発令時に現に存在する債権であり、その金額も確定しているといえるから、券面額を有する債権であるということができる。